高齢者の医療負担は年齢によって異なるので、よく分からないのなら知っておこう。まず、高齢者と呼ばれる年齢は65歳からだといえる。その理由は、日本では65歳から74歳までを前期高齢者と区分しているからだ。しかし、高齢者である65歳から医療負担が下がるのではなく、負担の割合が減るのは70歳からになる。つまり、70歳未満ならばほかの世代と同じで、医療施設では3割負担で支払うことになるのだ。そして、70歳になると医療負担が減って、2割支払えばよくなる。さらに、後期高齢者に区分される75歳を超えると、支払うべき負担は1割まで下がる。
同じ高齢者といっても、3割から1割まで大きく変動があるので、自身の年齢では医療負担がどのくらいになるのかきちんと知っておこう。ただし、現役時代と同じくらいの年間所得がある場合は、医療負担が軽減されることはない。十分な所得があるときは、たとえ100歳になったとしても、3割までしか安くならないので気をつけよう。
なお、年をとると若いときよりも、病気にかかりやすくなったり重症化しやすくなったりする伝染性の病気がある。例えば、肺炎球菌やインフルエンザだ。それらにはワクチンが開発されていて、国が高齢者に接種を勧めているケースがある。少ない医療負担で打ってもらえる可能性があるので、興味があるなら対象のワクチンをリサーチしてみよう。65歳以上なら半額以下や無料になったりするため、伝染病に負けたくないなら積極的に予防接種を活用したほうが無難だ。